大山崎町に店を構える「ハム工房古都」の店主。無添加のハム・ソーセージにこだわり、ひとつひとつ手作りで仕上げている。仕事を始めたきっかけは26歳。親戚が大阪ハム工房を営んでいたのを手伝い始める。当時つくっていたの添加物アレルギーを持つ人でも食べられる、低添加のハムやソーセージ。手伝い始めて、約3年。4年に1度行われるドイツのコンクールに出品したらすべて入賞。独学で作られたハム、ソーセージとあって沢山のメディアに取り上げられた。メディアに取り上げられて以来、忙しい毎日を送っていた。注目度がますと、お客さんからの声で「低添加ってうたってるけど、添加物は入っているよね?」「ほんとに大丈夫?」などウワサを聴くようになる。そんな毎日で仕事が嫌になり、37歳で退職。また1から仕事をやり直そうと荷づくりした時に、お店に届いていた未開封の手紙を発見。開けてみると、アレルギーのある小学生のおばあさんからのもので、「低添加だったら食べさせることが出来ると思って、食べさせたが駄目だった。孫には食べられるソーセージがないので、完全無添加のソーセージをできるなら作って欲しい...」という内容だった。そこで全く添加物のないものできないのか?と再び情熱が沸き起こり京都の実家でハム・ソーセージ作りを再スタート。簡単に出るであろうと思ったが、思い通りにいかず、味は落ち、客足はどんどん遠のいていった。3年ほど作り続けた時、運用資金が底をつきはじめ、いよいよ危なくなってきた。そんな時、友人からジビエのソーセージ制作の依頼が。そこでイチから作り方を見直そうと決意。製造工程の見直しをとことんやると、自分でも納得のできる味にたどり着けた。そこからマルシェなどに積極的に参加、食べてくれる人がどんどん増えていった。今後はこの味を後世に引き継ぐようにしていきたいと考えている。