着物のデザイン、染加工を自らが手がける「カラーズ京都」の代表。オーダーメードの着物を得意としコアなファンから支持を集めている。染職人を父親に持ち、幼い頃からその姿を見て育ったが始めは継ぐ気持ちはまったくなかった。21歳の時、父親の染めの仕事を手伝うことで初めて伝統の技の素晴らしさに気付き、真剣に染めの仕事に向き合うように。父親は染めに関しては素晴らしい技術を持っていたが、技術があるだけでは食べてはいけない着物業界の現状を見て独立。職人の技を持ちながら、自ら着物をデザインするクリエイターの道を選ぶ。1点ずつの製作を大切にしたパーソナルオーダーが職人の生き残る道だと考えた。分業が主流だった時代には、見ることがなかったお客さんの顔を直接見ながら要望を聞き、職人だからできることを提案できる。今は「この人のために着物を作ろう!」とやりがいを感じながら、ものづくりができることが嬉しいと語る。