西アフリカのトーゴで独自の発展を遂げた「アフリカンテキスタイル」の衣類・雑貨を販売する「アフリカンドッグス」のオーナー。大学卒業を控え就職活動は順調に進みいくつも内定がでていたが、自分のやりたい事は本当にこれで良かったのか?と思い切って1年休学。西アフリカのトーゴに留学。留学先では、ラジオの仕事に関わり地域に密着した番組づくりをしていた。この経験から「良い仕事は地域の中にある」と、帰国後は京都信用金庫に入社。融資の業務に携わる。ある日、嵐山の染色職人の会社を担当。お世辞にも綺麗とは言えない工房だったが、何度か通っているうちにここで作られた織物は、誰もが知っている高級ブティックやパリコレでも取り扱われるほど有名な工房だったと知る。金融機関が目にする売り上げからは読み取れない価値がある!こういった場所にこそもっと光が当たるべきなのではと考えるようになる。
これまでの経験を活かし自分にできることは何だろうと考えた末、京都の素晴らしい染織職人の技術と、トーゴの文化を融合したモノを世界に届ける事業をしたいと軸を決める。トーゴの布に京都の染めを掛け合わせた商品を制作する。しかし、これからという所でコロナ禍になり仕事がストップ。約2年あまり身動きのとれない状況になってしまった。再び動き始めたのは、昨年7月。「事務所のすぐ近くにアフリカの布の仕立てが出来るトーゴ出身の人がいる」と紹介してもらったことがきっかけ。伝統的な衣服からファッショナブルなデザインまで、幅広く仕立てられる、腕利きの仕立職人さんでパートナーシップを組むことに。2021年11月に直営店をオープン。
日本の色んな人に、アフリカの文化も知ってもらえるお店として、さらにはコミュニケーションや商品を通じてアフリカに足を運んでもらえるような仕掛けをしていきたいと意気込む。