表具店「藤井好文堂」の代表。屏風や掛け軸の修理、仕立てを行いながら、現代の生活スタイルや西洋の建築様式にも調和する新しい掛け軸の提案も行っている。表具師の仕事を始めたのは祖父、長男だったこともあり、将来は家を継ぐレールの引かれた人生だと思っていたが、大学卒業後、東京の表具店で修業中に、祖父が借金の保証人で責任を負うことになり、安定していると思っていた人生のレールが無くなってしまう。30歳から京都の父のもとで修行を始めるが、反発して独立することに。必死に営業活動を行ったおかげもあり、何人か熱意を買ってもらい、仕事も安定し始める。裏千家の青年部に誘われたことがきっかけで新たな表具の世界を模索するように。 表具の世界をプロだけでなく、一般の人にも楽しんでもらいたいと、ハウトゥー本の出版や、HPの更新、SNSなどで発信するように。これまでの仕事はもちろん、新しい表具の楽しみ方も提供したいと、現代の住宅に合わせた西洋風の掛け軸のスタイルを提案している。