怪獣をモチーフに和紙と墨を使ったアート作品を制作するアーティスト。兵庫県川西市の出身。物心が付く前から絵を描きはじめ小学校から絵画教室に通っていた。高校も美術科に進み油絵を専攻。京都造形芸術大学(現、京都芸術大学)に進学し油絵で抽象画の作品を創作するように。卒業後も創作活動を続けるが、社会の中で自分の作品が何を生むのか?と葛藤の日々。油絵で行う抽象画の表現に行き詰まっていた。悩んでいたさなかに瀬戸内芸術祭に参加。香川県の「豊島(てしま)」で創作活動を始める。その時に発表したのが、文字がウィルスのように増殖していく作品。芸術祭によって、島に看板や標識などそれまでなかった文字の情報があふれるようになった様子を風刺した。この経験から抽象画より、社会に何かを問いかけるメッセージ性の強い作品を作るようになっていった。作家として芽が出ず、どうしょうもなくなった時に、自分を投影して描いたのが、ゴミの上に立ち、炎も吐けなくなった怪獣の作品。この作品を転機に、怪獣をモチーフにしながら、現代社会にメッセージを問いかける作品を描くようになっていった。