亀岡市にある明治35年創業の齋田石材店の5代目。仕上げを自然に風化したように見せる京灯籠を手掛けている。男3人兄弟の長男として生まれる。父親が厳しかったこともあり、学生時代は不良の道へ、17歳で父親になり、18歳で結婚。鳶職になるも、奥さんに「仕事継ぐなら一刻も早いほうがいいと」と諭され21歳で家業に入る。石の加工は上達するまでに時間がかかる。先が見えなくて苦しかったが地道に修行に励んだ。ある時、南イタリアの女性が石灯籠に興味があると工房を訪ねてきたことが海外展開を考えるきっかけに。石の文化があるイタリアに石灯籠の魅力を伝えたいと考えるようになる。ローマにある日本食レストラン「DOOZO」にローマ時代に作られた石の壁があり、2016年、その前に石灯籠を設置することが実現。これを機会に、イタリアでも注目を集めるようになり、ローマの大学と連携して、学生たちがデザインしたオブジェを石で制作する新しいものづくりの企画も進行中。これからも石灯籠の魅力を海外に発信していきたいと考えている。