土本来の味わいが出る「焼締め」の手法で作品を作る陶芸家。焼き締めとは、成型した粘土を乾燥させ、釉薬を使わずに焼き上げる。そのことによって、全面がガラス質にならず、土っぽい風合いを残した陶器になる。亀岡市東本梅町出身。子供の頃から、人の絵などを模写するのも好きだった。芸術の勉強をするため、亀岡高校芸術三類コースに進学。入学したものの、周りの画力のすごさについていけず、「絵描きには絶対なれない」と感じた。高3の選択授業で陶芸があり、土に触れているうちに、「これがやりたいことだ」と衝撃が走った。卒業後は陶芸の基礎を学びたいと園部の陶芸の専門学校へ。卒業後は、兵庫県丹波篠山の焼き締めの産地、丹波立杭焼きの窯へ修行へ。5年間修業すると、次第に自分でも窯が持ちたいと思うようになった。祖父に相談すると、東本梅町の土地を窯用に使ってもいいといわれ、タイミングよく取り壊す窯があり、レンガを入手できた。いろんな方の力を借り、窯を作り上げた。今後は、学んできた京焼の薄造りと大好きな焼締めを合わせ、生まれ育った亀岡の地で「京焼締め」というブランドを作りたいと、努力している。