和紙を使った照明を作る「あかりデザイン工房」の店主。オーダーメイドでの製造も行っており、多種多様に空間を光でデザインしている。京都出身、友禅の着物を作る家系だった。父は友禅の金彩職人で家に帰れば父が仕事をしていた。職人な人ではなく、優しいお父さんだった。大学卒業後は父のもとで働く。しかし着物産業は斜陽化、持っている技術を使って新しい何か作れないのではないかと考え始める。そんなときに和紙の職人と出会い、和紙魅力にひかれた。和紙は人が手で作ったものだからこそ、いい意味でムラがあり、やわらかい印象があった。もともと好きだった照明と和紙の組み合わせが面白いと思い、父のもとで、着物と、照明器具を作り始める。10年ほど父のもとで働いていたが、父が64才でなくなる。着物の部門を畳み、照明だけで独立した。最初の数年間は知名度もなく、食えない日々が続いた。ホームセンターでバイトをしながら、夜に照明を作る日々だった。厳しい日々だったが、なぜか根拠のない自身があった。少しづつ知名度も出てきて、商品が売れ始めるようなった。自分もやっていて面白いんだから、他の人も、絶対に面白いはずと思い、工房体験を始めた。初めて見ると好評で、今では人気に。より多くの人にこの灯と和紙の空間を届けたい作るだけじゃなくて、生活の一部になってほしいと考えている。