1926年(昭和元年)創業の甘納豆処「斗六屋」の4代目。甘納豆を未来に残したいという思いで2022年10月6日に種の菓子という意味の新ブランド「SHUKA」立ち上げた。中学の時に「甘い納豆なんて気持ち悪い」と、友達にからかわれたことから家業がコンプレックスに。継ぐつもりはなく大学院まで微生物研究の道を進む。心境の変化があったのは、23歳の時。毎年、壬生寺の節分会に出店している甘納豆の販売を初めて手伝った時、甘納豆を楽しみに買いに来るお客さんたちに「いつも美味しい甘納豆をありがとう」と感謝された。「人に喜んでもらえる良い商売なんだ」と初めて実感。「残せるのは自分しかいない」と家業を継ぐことを決心。大学卒業後は大手の老舗菓子店で2年間働き、26才で家業に入る。甘納豆の「お年寄りが食べる菓子」というイメージを覆したいと、イタリアのスローフードのイベントに参加したことをきっかけに思いついたのが、カカオ豆の甘納豆「加加阿甘納豆」。メディアでも取り上げられたことで、若い方の来店も増え、一定の手応えを感じたものの、甘納豆そのもののイメージを変えるところまでは達しなかった。そこでイメージを根本から変える必要があると「SHUKA」というブランドを立ち上げた。将来は、世界中の人々に愛されるお菓子になることを目指している。