京都市左京区、北山通り沿いにある「焼肉南山」の3代目。作り手の顔が見える安心・安全の牛肉を提供したいと、一頭買いで仕入れた牛をお客さんの目の前で解体を行っている。高校卒業後、和食店に就職が決まっていたが南山が人手不足のため家業を手伝うことに。その後、様々な職を転々とするが、家業で学んだ牛の知識を伸ばしたいと、フランスの精肉店に一年間修行へ。その頃、狂牛病の風評被害を受けて、安心・安全の牛肉を提供したいと、2代目の母親が、骨付きの1頭買いで牛を仕入れるようになる。楠本さんがフランスで学んだ牛肉の解体の知識を活かして現場に入るようになり、2020年に28歳で代表を引き継ぐ。またお店と同じ敷地内に「さとのやま保育園」を経営。野菜づくり、味噌づくりの体験や、牛肉の解体の見学など、食育を通して子どもたちが学ぶ機会を作っている。創業者の祖父から教わった「食には人間の感性が詰まっている。より良い人を育てるには、より良い食が大切。」といった思いを胸に、これからも南山を守っていきたいと考えている。